☆お見舞いに来てください☆

「そ、れを言ったらきっともっと主任を困らせちゃうと思うので…」

「……どうして?」


だって好きだから。

主任が今の会社に移動してきたこの3年間、優花はずっと彼に対して尊敬と恋心の眼差しを送ってきた。

もしここで、本当に好きだと素面で告白したらどうなってしまうか?

ただ主任を困らせちゃうだけかもしれないって…


「……佐野?」

「できればノーコメントでお願いしたいです」

「それはずいぶんとモヤモヤとさせる発言だな」

「もうこれ以上主任に迷惑をかけたくはないので」

「もうとっくに大きな迷惑はかかってるつもりだが」

「主任ってけっこう意地悪なんですね?」

「昨日あれだけ嵐のように振り回されればな」


うっ……

面目ない。

顔が真っ赤になり、優花は主任から目をそらした。

だけど主任はそれを許さない。

優花の手を握ったまま強引に顔を近づけてくる。
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