☆お見舞いに来てください☆
「優花」
「えっ」
「俺は納得出来ない。言っとくが昨日お前が言ったんだ。少しでもその気があれば合鍵を持って私の部屋に来てほしいって」
………えっ?
「私と付き合う気があればぜひ、お見舞いに来てくださいって」
「うそっ、私そんなこと……」
「確かに言ってたぞ」
!!?
私ってば何てことを…
もはやダメージが最強すぎる。
優花はまたしても激しく頭を抱えようとしたけれど、主任の言葉がそれを止めた。
「だからさっきも聞いただろ?ちゃんとこの鍵の意味を分かってるんだろうなって」
「あ……」
それって…
優花はハッとして目を見開いた。
「しゅ…にん?」
「優花、俺は正直お前が気に入った。昨日の強引さに俺はすっかり佐野ワールドに引き込まれたようなんだが、俺の心を勝手に乱した罪はちゃんと取ってくれるんだろうな?」
真剣に見つめられ、名前まで呼び捨てされたら頭がポーッとする。
主任の言葉が私を熱くする。
そして主任の手が優花の肩に移動し、更にこの状況に追い討ちをかけようとする。
「俺で良かったら試しに付き合ってみる?」
「……ほんと、ですか?」
「佐野のことがもっと知りたくなったって言ったらそれに答えてくれるのか?」
「も、もちろんです!」
願ってもない告白だった。
こんなことってあるの?夢じゃないよね?優花にとっては奇跡のような展開だ。