☆お見舞いに来てください☆
先生が優しく諭してくれて、ようやく私にも安堵の気持ちが舞い戻る。ほんの少しだけど小さな笑みができた。
「……はい」
先生も笑顔をくれる。
「どっちみち、結婚しようがしまいが未来ちゃんは俺のものだから。それは変わらない。離すつもりはないよ」
「せんせ……」
体が優しく解される感じ。
思わずじっと見つめると、目を細めた彼の温かな口付けが落ちてきた。
少し驚いたけど、それを素直に受け止める。
ふれ合うだけの優しいキスだった。
「あ、でももし気が変わったらいつでも言って?その時はすぐにでも俺の奥さんになって」
「あ、はい……」
なんだか悩んでたのが嘘みたいに軽くなる。
やっぱり先生はすごい。
私の気持ちをまるごと受け止めてくれた。そして嫌な顔せずこんな私に寄り添ってくれようとする。
それが嬉しくて、きっとこの人なら…と確信めいたものか生まれてくる。
この人は信用できる人だ。今まで会った他の誰よりも。
「好きだよ」
「…私も、です。好きすぎてどうにかなりそう」
惜しみ無くキスをした。
時間を忘れ、口から伝わるお互いの温もりを感じ合う。
そしてこのとき何かが吹っ切れた。
私はきっと変われると。
先生が隣にいる限り私はちゃんと幸せになれる。そう思わせてくれた先生に感謝の気持ちさえ込み上げた。