☆お見舞いに来てください☆

「みーちゃん。こ、このたみはおめとう、ございます」

「へっ、あ、ありがとうございますっ」


少し噛み噛みだったけれど、ビックリするぐらい礼儀正しくお辞儀をしたのは三月さんの長男。優人(まなと)くん。
あれから2年が絶ち、あのホヤホヤの赤ちゃんだった優人くんは2才になった。正確には来月で3才になる予定だ。


「今日のみーちゃんとても可愛い。僕のお嫁さんにしたいぐらい」

「へっ?」

「おっ、優人。なかなか女の子を見る目があるじゃないか。でも未来はダメだぞ。今日から正式に俺のものになったからね」


隣にいた先生が優人と同じ視線でしゃがむ。そして頭をわしゃわしゃとした。
嬉しそうに笑う先生を前にして、優人くんも満更じゃない顔で瞳を光らせる。


「分かってるよ。知ってるもん。でも泣かしたら僕がゆるさないからね。みーちゃんは僕がもらうから」

「……ほう、これは手強いライバル登場だ。俺もうかうかしてられないね。しっかり守ってないと」

「秀くん、みーちゃんを幸せにしてあげてね。絶対だよ」

「もちろん。約束するよ」
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