☆お見舞いに来てください☆
そして彼女の熱は宣言通りすぐに下がった。
この3日未来なりにゆっくり休息が出来たのかもしれない。
それでも家事はしっかりこなす彼女に関心さえしてしまう。
むしろ心配になった。
だから俺が家にいる時は極力彼女の負担を減らそうと試みたがとにかく真面目な彼女は「大丈夫です」と手を抜こうとしなかった。
「今度の休み、たまには1泊しながら何処かにでかけようか?」
「本当ですか?いいですね!賛成です。何処がいいかなぁ」
たまには息抜きも必要だろうと俺は計画を立てていた。
来月は結婚記念日もある。
頑張りやな彼女に休息を…と思いつつ、彼女の喜ぶ顔をみたいのが大きかった。
「楽しみですね」
「いいところを探してみるよ」
こんな風に屈託のない笑顔を見せられるとますます頑張ろうと思う。
彼女の柔らかな笑みは俺を心から満たしてくれる。
安定剤のようなものだ。
この時彼女の笑顔に安堵した俺は何も気づいていなかった。
未来の変化はこれから次第に悪化していくことに。