満月の夜に優しい甘噛みを
第1章
甘噛み ~1~ 出逢い
[今宵の月夜。
今日も貴方の血を飲み干す。
誰の血なんかより
あなたの血じゃないとダメなんだ。
何よりも君だけを愛してる・・・]
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「ね!いいよねこの話~/////」
顔を真っ赤にして興奮気味に
友達の美弥俚(みやり)が言う。
私は、菜原曖來(さいはらあいり)!
高校1年生の15歳!
特徴・・・特徴・・・
特徴は・・・
髪の特徴は亜麻色のポニーテール!
私はストレートだと思ってるけど
みんなからはくせっ毛って言われてるの!
今私は幸せの絶頂期にいるよー!
そして
この興奮気味の女の子。
奈月美弥俚(なづきみやり)は
綺麗な黒髪のショートボブが似合う明るい子。
私が高校に入ってから初めて出来た大好きな友達。
お弁当食べるのも一緒、
どこに行くのも一緒、
何をするにも一緒。
「曖來、もし琉翔先輩が
吸血鬼になったらどうすんの~??」
「え?
そんなのあるわけないじゃーん!」
「でも彼氏いるだけいいよね~、
は~なんで私には彼氏できないの~。」
「吸血鬼しか見えてないからでしょ~
も~ちゃんと人間見ないと~」
そう。
私には2つ年上の彼氏がいる。
無口であまり喋らない色白で黒髪の先輩。
出会ったのは部活。
私がサッカー部のマネージャーになった時、
初めて話した先輩。
最初はかっこいい憧れの先輩だった。
でも、
試合でサッカーしてる姿をみてだんだん憧れが好きに変わっていった。
それで、2ヶ月前・・・
先輩に奇跡的に告白されて付き合うことになった。
(2ヶ月か・・
あっという間だったな。
そうだ!
今日一緒に人気のケーキ屋さんに行こうって誘ってみようかな。
あそこのケーキ屋さんチーズケーキが絶品らしいしな~)
それから私はルンルン気分で授業を受けた
・・・放課後・・・
授業を終えた私は美弥俚と一緒に2年生の教室に向かった。
もうだいぶん人がいなくなっていた。
しーんとした校舎。
廊下に響くのは私と美弥俚の足音だけ。
トントン・・・
そこで見たのは悲痛な衝撃の光景だった。
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