満月の夜に優しい甘噛みを
(青空に悪いことしちゃったな・・・)
状況が落ち着いてから私は我に返って考えた。
交代で凛叶につくっていう約束したけど・・・
青空のとこ行きたいな・・・。
爽河くんに言ってやっぱり無理って・・・
「曖來ちゃ~ん。
交代!」
爽河くんが全速力で私の手にバトンタッチした。
「爽河くん病院で走っちゃダメだよ~」
「あーごめんごめん。じゃ、よろしく」
「・・・あのね。爽河くん。私やっぱり・・・」
「・・・帰るとか言わないで。曖來ちゃん」
私の心を見据えたようにそういった。
爽河くんは続けていった。
「凛叶・・・ほんとに、
曖來ちゃんが来てくれて喜んでた。
曖來ちゃんと話したいって顔してたよ?
久しぶりに笑ってたんだ。
だからお願いあいつの近くにいてあげて・・・
このとおり。」
爽河くんは頭を下げて頼んできた。
「ちょ、ちょっと・・・わかった。
だから頭・・・」
「ありがと・・・!曖來ちゃん。」