満月の夜に優しい甘噛みを
病室に戻ると青空の姿がなかった。

曖來は屋上でのことを見られていないか不安になった。

でも、すぐにそんな不安は一気に消え去る。

「・・・あつっ。」

頬に当たったココアの缶を見ながらいう。

その視線の先には

「ハハハハッ。

どこいってたんだよー

心配したぞー。」

「・・・おー、ごめーん。

トイレ行ってた!」

「はい」と

青空から渡されたココアを受け取る。

「・・・飲もっか。」

「おう!

飲むぞ。」

青空に手を引っ張られながらベッドに戻り、ココアを飲んだ。
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