満月の夜に優しい甘噛みを
「んー、それは企業秘密。はい。」

「・・・とにかくありがとうございます。

助かりまし・・・」

生徒手帳を取ろうとするとひょいっとよけられる。

めげずに奪い取ろうと手を伸ばす。

よけられる。

取ろうとする。

よけられる。

笑われる。

それを繰り返すこと5回ほど。

「もー!

返してください!」

大笑いしながら私を見る彼。

「お前・・・ばかすぎるだろ。

ハハハハッ。

がんばりを認めて返してやる。

ほら。」

彼はようやく返してくれた。
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