満月の夜に優しい甘噛みを
・・・

俺と爽河が着いたのはラブホだった。

「こんなとこに曖來がいるわけ・・・。」

「・・・いるよ。

青空って奴に連れられてね。」

「はぁ?なんでそんなことお前が・・・。」

「分かるんだよ。

俺のかんは当たるんだよ。」

「・・・なにがあったんだ?

曖來と青空に。」

「・・・青空ってやつは、曖來ちゃんと・・・」

爽河はバツが悪そうに先を言わない。

「・・・曖來となんだよ?爽河!」

「ヤるためだけに付き合ってんだよ。」

俺は言葉を失った。

(・・・なんであいつがそんなこと。)

あいつはそういう奴には見えなかった。

曖來のことをほんとに愛してた。

なのに・・・。

「俺実はさ・・・

青空の友達の友達でさ情報が来たんだよ。

さっき。」

「あいつは・・・

曖來ちゃんとヤるだけヤったら捨てるって・・・。」

「・・・曖來をなんだと思ってんだよ!」

「凛叶、

落ち着けお前の気持ちはわかるでも・・・!」

「・・・許さねぇ。

曖來のこと傷つけやがって。」

俺はもう爽河の声なんて聞こえていなかった。
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