満月の夜に優しい甘噛みを
午後5時5分。

私はあの公園に着いた。

ベンチに座りスマホをいじっている

白銀の髪の男子にそっと近づく。

(今日の学校での仕返しに後ろから驚かそ。)

そっとベンチに近づき・・・

「わっ!」

彼の体がビクッと跳ねる。

「・・・びっくりした?アハハッ!

ドッキリー大成功!!」

「お前・・・

わざわざ生徒手帳届けてやったのに

仕返しするとは・・・。」

私は悔しがっている彼にドヤ顔を決める。

「そんなことするお前には

罰として・・・。」

彼のマジトーンにびびる。

「・・・えっ?罰って」

「こうだ。」

脇に手を入れられくすぐられる。

「くすぐったい!

くすぐったい!

アハハー!やめてー!

ごめんなさいー!」

「やめてほしいんなら・・・

今から俺が言うことしてくれたらやめたげる。」

「します!しますから!

やめてー!」

「するっていったな?

よし。やめてやろう。」

脇から手を離す。

「で、私は何をすれば・・・。」

「近づいて俺に・・・」

「え?

・・・きゅ、急に何する気ですか?」

警戒心を高める曖來。

「やるっていったろ?」

「いや、あの・・・」

(ど、どうしよう・・・

私こんな事初めてだし!!)

「ねぇってば・・・やらないの?」

「あ、あの・・・ど、どうすれば・・・」

(声震えすぎ~私!!)

「もしかして、罰ゲームとか初めてなの?」

「は、はい・・・」

恥ずかしさと照れで 顔に熱が帯びるのを感じて

うつむきかげんでそういった。
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