満月の夜に優しい甘噛みを
・・・

曖來が疲れたのか唇を離した。

(・・・なんだ。もう終わりか。)

「・・・もうギブアップかよ。」

そう俺は言った。

照れる曖來。

俺の中で何かが動いた。

「・・・曖來。」

そう自然と俺の口から出ていた。

首を傾げる曖來。

俺は自然と続ける。

「俺お前のことが好き。

いっつも笑顔で優しく接してくれる曖來が。」

俺なりの精一杯の告白だった。

曖來は「ありがとう」 とだけ言った。
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