満月の夜に優しい甘噛みを
「・・・えー。観音凛叶さん。」
「・・・はい。」
「1番危険とされているレベルE-ENDと呼ばれる
吸血鬼(ヴァンパイア)であり、
理性を失うと、たとえ愛する人でも自我を忘れ、
血を欲する種族の一員でもあります。」
「・・・はい。」
否定はできない。
事実だから・・・。
「あなたは愛する者だけの血を吸い、
主に逆らうことをせず、支え合い、
彼女を永遠に愛することを誓いますか。」
(・・・俺が知っている問いだった。)
答えようとしたその時・・・。
「そして・・・。」
(まだ続きがあるのか・・・?)
てっきり終わりだと思っていた。
爽河は続ける。
「彼女がこの世を去っても、あなたは死ねません。
とてつもない悲しみに襲われることでしょう。
それを受け入れることがあなたはできますか。
愛する人を失っても前を向いて、
生きていく覚悟があなたにはありますか。」
(・・・っ。
そんなことできるわけな・・・。)
手に温かい感触を感じる。
「・・・凛叶。
凛叶はそんな弱い吸血鬼じゃないでしょ。
・・・もし私がいなくなっても私の分まで生きるの。」
「・・・曖來。
でも・・・。」
「凛叶なら大丈夫って信じてる。
・・・私が愛した男(ひと)だから。」
(・・・そうか。
曖來がいなくなっても、俺の心にはずっと、
生き続けてくれる。生き抜いていける。
俺が愛した人間だから。)
曖來の言葉で気づいた。
そして俺は口を開く。
「はい。誓います。
俺は彼女・・・曖來だけを愛し、支え合い、
曖來を永遠に想い続けます。」
「・・・はい。」
「1番危険とされているレベルE-ENDと呼ばれる
吸血鬼(ヴァンパイア)であり、
理性を失うと、たとえ愛する人でも自我を忘れ、
血を欲する種族の一員でもあります。」
「・・・はい。」
否定はできない。
事実だから・・・。
「あなたは愛する者だけの血を吸い、
主に逆らうことをせず、支え合い、
彼女を永遠に愛することを誓いますか。」
(・・・俺が知っている問いだった。)
答えようとしたその時・・・。
「そして・・・。」
(まだ続きがあるのか・・・?)
てっきり終わりだと思っていた。
爽河は続ける。
「彼女がこの世を去っても、あなたは死ねません。
とてつもない悲しみに襲われることでしょう。
それを受け入れることがあなたはできますか。
愛する人を失っても前を向いて、
生きていく覚悟があなたにはありますか。」
(・・・っ。
そんなことできるわけな・・・。)
手に温かい感触を感じる。
「・・・凛叶。
凛叶はそんな弱い吸血鬼じゃないでしょ。
・・・もし私がいなくなっても私の分まで生きるの。」
「・・・曖來。
でも・・・。」
「凛叶なら大丈夫って信じてる。
・・・私が愛した男(ひと)だから。」
(・・・そうか。
曖來がいなくなっても、俺の心にはずっと、
生き続けてくれる。生き抜いていける。
俺が愛した人間だから。)
曖來の言葉で気づいた。
そして俺は口を開く。
「はい。誓います。
俺は彼女・・・曖來だけを愛し、支え合い、
曖來を永遠に想い続けます。」