満月の夜に優しい甘噛みを
「曖來はここで寝な。」

私はふかふかの白いベッドに下ろされた。

「うん。ありがとう。」

「おう。

・・・曖來が寝るまでそばに付いとくから。

安心して寝ろよ。」

「ありがとう。凛叶。」

そういって凛叶は私の背中をポンポンしてくれていた。

私が寝るまでずっと・・・。


・・・

「はぁ~疲れた・・・

おい、爽河。曖來には手出すなっつったろ。」

「え~?なんで~?

凛叶がそんな事言うの珍しい~ハハッ。」

「・・・とにかくあいつには変なことするな。」

「ん~我慢できたらね!」

「・・・はぁ。お前は・・・」

「ねぇ。ひとつ質問っ!」

「・・・なんだよ。」

「なんであんなに曖來ちゃんにかまうの?」

「・・・別にかまってるわけじゃねーよ。

何か放っておけないんだ・・・。あいつ。」

「ふ~ん。



それは恋してるってこと?」

「・・・ちげぇーだろ。


ってそんなこと聞くなよ俺に。」

「照れんなって、凛斗。

・・・じゃあ俺寝るわ。

おやすみ。照れ屋な凛叶くん。」

そういって爽河は、自分の部屋に帰っていった。
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