満月の夜に優しい甘噛みを
やっと学校が終わった。

時計の針は16時45分を指す。

(今日は1人だし家に帰るか・・・。)

私は1人家に向かって歩いた。

後ろからの気配に気づかずに・・・。



ガチャ・・・


「ただいま~」

「あ~曖來。おかえり。」

「あ~疲れた~」

ドアを閉めようと後ろを向いた時・・・

(え。

え?え!え!?)

後ろに立っていたのは間違いなく凛叶だった。

「・・・ばれたか。」

「ばーれーまーすー!なんでここに・・・」

「あ~お前の姿見つけてついて行ったらこの家に着いたってだけ。」

「いやいやいや・・・

だけって。」

「まぁいいや。

曖來の家わかったし。

じゃあ。またな。」

「あっ・・・ストーカー凛斗ちょっと待って。」

「・・・お前、ストーカーっていったな?」

凜叶の言葉を無視して

「昨日作ったクッキー残ってるんだけど・・・

食べて行かない?」

「・・・食べる。クッキー。」

子供みたいに首を刻りと傾ける凛斗。

「・・・じゃあ入って。」

私はそんな凛叶を家に招き入れた。
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