満月の夜に優しい甘噛みを
「・・・うるさい。

・・・噛むよ?」

「・・・っ、痛っ。」

凛叶は私の太ももを軽く噛んで、血を吸った。

「・・・んっ。うま。

相変わらず美味しい血してんな。」

唇についた血を舌でペロッと拭き取りながらそう言った。

「・・・何も言わずに、人の血を吸わないで。

欲しいときは言って。

・・・あげるから。」

「・・・まじか。ありがとな。」

「う、うん。」

「ほら、帰んないと。」

「今何時?」
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