満月の夜に優しい甘噛みを
・・・

「俺のこと受け入れてくれた・・・」

帰り道、俺はそう呟いた。

その気持ちで胸が埋め尽くされた。

自分が吸血鬼だと言って過去を話し、

虚偽なく話した。

曖來はそれを受け入れてくれた。

それだけで俺は嬉しかった。

家に着くまできっと、俺はそのことばっかり考えていたと思う。

(多分にやけてたと思う。)

「・・・ただいま~。爽河。」

「おかえり~。

どうしたの~?

いい事でもあったか~?顔に出てるぞ。

ハハッ」

「・・・俺の過去を全部話したんだ。曖來に」

「へぇ~!それでそれで~?」

「・・・受け入れてくれた。」
< 60 / 182 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop