満月の夜に優しい甘噛みを
私の頭をよぎったのは1つしか無かった・・・

私は全速力で階段を駆け上がった。

「青空!!はぁ~はぁ~はぁ~はぁ」

青空は屋上でカフェオレを飲み、空を眺めていた。

「・・・どうしたんだよ。そんな急いで」

「青空!」

「・・・っ、おい」

私は勢いのあまり青空に抱きつく形になってしまった。

「・・・よかった。

何もなくて・・・」

「は?どうした・・・おま・・」

青空はそこまで言って言葉が止まった。

「どうしたの?」

「う、後ろ・・・に」

「後ろ・・・?」

私は後ろを振り向いた。

そこには・・・

「・・・凛叶。爽河くん。」

相当な女子からのアプローチを頂いたのであろう

痕跡がしっかりと残っていた。
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