満月の夜に優しい甘噛みを
・・・

俺と爽河は学校を出た。

「凛叶・・・。

嫉妬深すぎ・・・。

青空って奴だいぶ怖がってたぞ。

お前聞かなくなるからさ。夢中になると」

「・・・はぁ~。

自分でも分かってるよ。

でも、あんなの見たら・・・なるだろ。」

「曖來ちゃんのことになるとすーぐこうなるんだから・・・。

曖來ちゃん愛されてる~」

「・・・帰ろ。」

「公園。」

「・・・え?」

「公園に待ち合わせしたんでしょ?」

「・・・なんで知ってるの?」

「だいたいわかるから。

隠してもむーだ。」

(・・・はぁ。バレてたか)

「・・・はいはい。行きますよ。」

「家上がらせるの?」

「・・・わかんない。」

「・・・まぁ。掃除しとくから。

リビングに誰かさんが食べた

ポテチのゴミあるし。」

「・・・うん。ありがとう。」

爽河は近づいてきて耳元で

「うまくやれよ。凛叶。」と囁いた。

「・・・っ、耳くすぐったいって。

何回も言ってるだろ。」

「・・・ハハッ。」

爽河と俺は笑いながら帰った。
< 73 / 182 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop