満月の夜に優しい甘噛みを
俺は我に帰って爽河の服から手を離した。

「・・・ごめん。

お前に当たってもダメだよな

ほんとださい。俺。」

「・・・いいよ。凛叶。

でも・・・」

「さっき言ったことはホント・・・

曖來ちゃんは俺も狙ってるからな。」

「・・・そっか。

いまの俺はお前よりダメな男だよ。

お前がついてた方が曖來は落ち着くと思うし・・・。」

「・・・じゃ!曖來ちゃんに電話しよ。」

ピッ・・・ピッ・・・ピッ・・・。

「・・・ちょっと待って。」

「・・・ん?」

「ごめんって曖來に伝えといて・・・」

「了解」

爽河はそれだけ言って曖來へと着信をした

俺、最低だな。

もうあいつとは・・・。

それを考えながら俺は1人ベッドに入った・・・。

それは半月の夜。霧雨の降る日だった。
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