満月の夜に優しい甘噛みを
・・・

曖來と連絡取らなくなってから1ヵ月くらいたった。

(・・・曖來今頃何してるんだろ。

また曖來のことだ・・・。はぁ。)

俺の頭はいつも曖來のことでいっぱいだった。

曖來・・・会いたい。

そんな思いばかりが募っていた。

「凛叶~!

俺、駅前の店に行くけど行くか~?」

ずっと引きこもってばっかだし・・・

外出るか・・・ひさしぶりに。

「・・・行く。」

「りょ。」

俺はすぐに準備を済ませて爽河と駅前を目指した。

駅・・・

・・・さすがに人多いな。

暑苦しい・・・。

俺はそんなことを思っていた。

「凛叶~。暑いな〜。

俺干からびるかも・・・。

日陰いくか。えらいだろ。」

「・・・うん。ありがとな。」

「冷たいな~。

・・・ちぇ~。」

俺は人ごみをかき分けて前に進んだ・・・。

時計の針は13時12分を指していた。
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