最初で最後の恋。
SIDE.YUKI
初めはただの幼馴染だった
「わたち、かえでっていぅの!」
泣き虫の俺にそう言って話しかけてくれたのはカエデだけだった
それからいつも一緒にいて俺にとって無くてはならない物だと思っていた。
その感情が愛へと変わったのは小学生の頃、女子皆にその整った容姿から妬まれうざいと言われそこでは泣かなかったカエデが初めて俺の前で寂しそうに泣いた
護らなきゃならないと思った
「ユキぃ…」
毎度そう言って泣く彼女はただの女の子で
可愛くてでも強気でそのくせ人一倍寂しがり屋
俺以外に護れるヤツなんか居ない
絶対
「もう絶対逃がさないよ、」
寝込み襲う趣味なんて無いけど
カエデがあんまり可愛い顔してるから。
つい、ね。
「ゆ、き…」
ホラ、全部俺だよ。
他なんか見えなくしてあげる。
「あ、西内?暫く俺家帰らないから。」
カエデ、俺だけを見てて?
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