あなたにspark joy
その話はダメでしょう!!

私は静かに篠宮慶太を見据えた。

それに、なに?!

私が噴水に突き落とした話を、酒の肴にしようとしてたなんて!

男のクセに、最低!

「そう言えば、女の子に噴水に突き落とされたって……どうして?」

妹尾さんが不思議そうな顔をして、篠宮慶太を見つめた。

もう、無理!

ここにいるの、無理!

「わ、私そろそろシーラカンスのところに戻ります!じゃあ、あの、おやすみなさい」

「えっ、真優ちゃん」

「兄から預かってるシーラカンスが死ぬとまずいので!失礼します」

私はガバッと頭を下げてVIPルームの重厚なドアを開けると、早足で店を後にした。

……代金は週明けに妹尾さんにお支払しよう。

外に出て地下から抜け出すと、爽やかな風に顔を撫でられホッとする。

それと同時にクラッと頭が揺れた。

あれ?

この、目眩のような感覚はもしかして……ヤバイヤツなんじゃない?
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