あなたにspark joy
言うなり私は立ち上がり、篠宮慶太の喉元に手を当てた。
とても熱い。絶対に熱がある。
「体温計見せて」
「え」
ヒョイッと彼の横から液晶画面に眼をやると、私は思わず息を飲んだ。
38度5分。
「多分、体温計は壊れてない。服、脱いで」
「え、いや、」
言いながら私が篠宮慶太のシャツに手をかけると、彼は戸惑ったように私の手首を掴んだ。
そこでようやく私はハッとしたけど、でも……。
「ご、めんなさい。だけどもっと楽な格好じゃなきゃ休めないし……部屋着どこ?取ってきてあげる」
私が篠宮慶太を見上げてそう言うと、何故か彼は私を一瞬真顔で見た後、呆れたように笑った。
「あ、の」
「おいで」
「へっ?!」
「いいから」
柔らかい笑顔を浮かべたまま、篠宮慶太はこちらを見下ろすと私の手を握って引いた。
……何処に連れていくんだろう……と思いながらリビングを出ると、彼は廊下に出てすぐ隣の部屋のドアを開けた。
「入って」
手を引かれたまま入ったドアの先は、寝室だった。
とても熱い。絶対に熱がある。
「体温計見せて」
「え」
ヒョイッと彼の横から液晶画面に眼をやると、私は思わず息を飲んだ。
38度5分。
「多分、体温計は壊れてない。服、脱いで」
「え、いや、」
言いながら私が篠宮慶太のシャツに手をかけると、彼は戸惑ったように私の手首を掴んだ。
そこでようやく私はハッとしたけど、でも……。
「ご、めんなさい。だけどもっと楽な格好じゃなきゃ休めないし……部屋着どこ?取ってきてあげる」
私が篠宮慶太を見上げてそう言うと、何故か彼は私を一瞬真顔で見た後、呆れたように笑った。
「あ、の」
「おいで」
「へっ?!」
「いいから」
柔らかい笑顔を浮かべたまま、篠宮慶太はこちらを見下ろすと私の手を握って引いた。
……何処に連れていくんだろう……と思いながらリビングを出ると、彼は廊下に出てすぐ隣の部屋のドアを開けた。
「入って」
手を引かれたまま入ったドアの先は、寝室だった。