あなたにspark joy
***
定時ギリギリで漸く伝票入力を済ませた私は、疲労のあまりパソコンデスクにぐったりと突っ伏した。
……この疲労感はきっと、入力のせいではあるまい……。
上山さんに叱られたことがかなりこたえたからに決まってる。
……ワイルド系のイケメンは、キレるとその外見に比例して超怖い。
覚えておこう、今後のために。
「真優っぺ、マジごめん!」
こんなに疲労困憊している私の背中をベシッと叩いた奴ぁ誰だ。
しかもなにが『真優っぺ』じゃ!
私はゆっくりと身を起こすと、後ろで手を合わせている石井くんを振り返った。
その、謝ってるのにあんまり悪びれていない石井くんの猫みたいな目を見ていると、椅子に革手を叩きつけた上山さんの恐ろしさが蘇ってくる。
「あの、めちゃくちゃ怖かったんだけど」
「わっかるぅ!」
その顔、張り倒すぞ。
そう言いたいのをグッと飲み込んで、私は帰り支度をしようと立ち上がった。
「じゃあ、私はもう帰るね。お疲れさまでしたー」
オフィスに残っているのは私と今S工場から帰ってきた石井くん、それに稲田さん。
「また、近々なんかおごるから!じゃあね、真優っぺ!」
「はい」
『社内では いつもニコニコ 愛想よく』
私は最後の力を振り絞ってニッコリと笑った。
定時ギリギリで漸く伝票入力を済ませた私は、疲労のあまりパソコンデスクにぐったりと突っ伏した。
……この疲労感はきっと、入力のせいではあるまい……。
上山さんに叱られたことがかなりこたえたからに決まってる。
……ワイルド系のイケメンは、キレるとその外見に比例して超怖い。
覚えておこう、今後のために。
「真優っぺ、マジごめん!」
こんなに疲労困憊している私の背中をベシッと叩いた奴ぁ誰だ。
しかもなにが『真優っぺ』じゃ!
私はゆっくりと身を起こすと、後ろで手を合わせている石井くんを振り返った。
その、謝ってるのにあんまり悪びれていない石井くんの猫みたいな目を見ていると、椅子に革手を叩きつけた上山さんの恐ろしさが蘇ってくる。
「あの、めちゃくちゃ怖かったんだけど」
「わっかるぅ!」
その顔、張り倒すぞ。
そう言いたいのをグッと飲み込んで、私は帰り支度をしようと立ち上がった。
「じゃあ、私はもう帰るね。お疲れさまでしたー」
オフィスに残っているのは私と今S工場から帰ってきた石井くん、それに稲田さん。
「また、近々なんかおごるから!じゃあね、真優っぺ!」
「はい」
『社内では いつもニコニコ 愛想よく』
私は最後の力を振り絞ってニッコリと笑った。