無口な私の復讐劇
勿論、私は喋らない。
うんともすんとも言わない。
すると頬を思い切り殴ってきた。
痛い…、いつもなら殴らないのに。
「はよ出せやおい!」
あぁ、そっか。
北条則江は家が貧しくて、金欠なんだね。
ならあげるよ。
私はスカートのポケットから五千円札を渡した。
殴られた拍子に前髪で左目が隠れた。
見えている右目の方で北条則江を睨んだ。
『そろそろ死ぬからあげるんだ』とね。
「き、気持ちわりぃよ、笑うんじゃねーよ!」
やっぱり、ああゆう奴は一人になると気が弱くなる。
簡単に殺れそうだな。
つまんなさそう。
さっさと殺ってしまおうか。
まぁいい、今日のターゲットを優先しよう。
今日の気分は最高。
いつもより数倍も力があるというか、体力がある。
夏になるといつも暑くてぐったりしていた私だが、今は丁度いいくらい。
フフフ、楽しみだ。
これだけ学校に来たくなるのも久しぶりだ。
早く七限になって欲しい。