無口な私の復讐劇
女子高生一人運ぶのにこんだけ時間がかかるなんて。
二人を掃除用具入れに閉じ込め、一度教室へ戻った。
体調が悪くなったと言って、早退する事にした。
「山田さん、だ、大丈夫…?」
「大丈夫、明日からは普通にこれると思う」
こんな口調で話せるのは矢田月音だけだ。
こいつだけは誰にも何も言わないと思うから。
信頼?ではないけど何か私と同じ、感じるものがある。
「じ、じゃあまた明日!」
「うん、バイバイ」
そしてすぐさまため池裏のトイレへ向かった。
二人ともまだ起きていない。
だから頬を叩いた。
「っ…山田!?」
「おい、加藤起きろ」
「ん…っ……、ここは…!?」
ウフフフフフフフ。
よくやく起きた。
私の復讐の時間が始まる。
「あなた達、私がトイレでいじめられてるのと突き落とされた時の動画撮ってたでしょ?」
加藤陽音が目をそらす。
「答えろよ」
「そ、そうよ。撮ったわ」
さすが、渡辺柊奈は賢い。
「ウフフ、だよね。だから私も今から同じことをしま~す!」