無口な私の復讐劇
でもそろそろ帰らないと明日、この四人の死体が見つかった時に私が疑われる。
あーあ。
もっと楽しみたかったなぁ。
「こっち来い」
一応両足首を縛っているから歩くのは遅い。
「崖のギリギリで立って、どっちでもいい」
すると渡辺柊奈がすんなり出てきた。
加藤陽音を守りたいんだってさ。
馬鹿め。
加藤陽音は…。
「ウフフ、じゃあここから落ちて?」
「…」
「ただし私もあなたを殺さないように支えるから」
真っ赤なリボンでね?
「わ、わかった」
そして私は真っ赤なリボンを渡辺柊奈の首にかけ、渡辺柊奈を崖の外へ押した。
「う、…うぅ……!!」
加藤陽音はそれを見て嗚咽している。
「や、やめてよ…!」
その辺にあった大きな石で私を殴ろうとしてきた。
だから私はスルッとよけた。
すると渡辺柊奈の後頭部にあたり、そのまま二人は落下していった…。
「イヤァーーーーー!!!!!!!」
ボチャーン…。
大きな円を何重にも描いて次第に消えていった。
フフフ、これであと十七人。
少なくなるのは残念だけど、快感だわ…。