無口な私の復讐劇

利用


七月十四日、金曜日。

晴れ、最高気温二十八度。

昨日とは一変して雲一つ…あるくらいの天気。

今日は皆張り切っている。

だって今日は、祭りがあるから。

それも、笠原由美子の家の近く。

てことは、千歳杏里の家の近くでもある。


「他校の彼氏と行くの~♪」

「めんどくさいから髪巻いてきちゃった!」

そんな声が聞こえる。

私は…、フフフ。

楽しみだ。


「純恋ぇ~!あたしは前見せた服で行くね~」

「私は新しく買った、白地の花柄ワンピで行くね」

「純恋は…マキシワンピで行く!」

相変わらず目立つ服装で行くらしい。

佐藤純恋は金髪だから元々目立つのだけど。

そんなこともつかの間、やはり昨日あった出来事が話された。

『担任と生徒二人が亡くなった』と。

そして相変わらず縛りは緩く、校長は『外出はなるべく避けるように。今日は祭りがあるが、集団や大人と、そして早く帰るように』だけを行って帰って行った。

やはりこの学校はおかしい。

いや、おかしいからこうやって楽に殺せれる。

祭りに行く人の九割は夜遅くまで楽しむだろう。

祭り会場の近くには…いい場所があるし、ね…。
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