無口な私の復讐劇
勿論、元から準備をするつもりだった。
だって準備しなきゃ''仕掛け''ができないしね。
筆箱の中にコンパクトに収納してあるから外から見たら全くわからない。
私は職員室で鍵を借りて家庭科室へ向かった。
途中で一軍の奴らに出会ったが、垣内詩織に唾をはかれるくらいで終わった。
薄暗い家庭科室の中へ入ると、鍵をしめた。
一応、火事になった時のため木造建築ではないがかなり古い。
鉄の部分は錆びているし、少し生臭いにおいがする。
あぁ、たしか昨日家庭科部が生魚の調理をしたんだったっけ?
ファッション科もたまにここを使うが、あいつらがここを使うなんて驚いた。
私はある事を思い出した。
「たしか…」
矢田亜美咲、垣内詩織、上田キリナは彼氏持ちだ。
矢田亜美咲は…5。
垣内詩織は…5。
上田キリナは…5。
そうだ、そんな話をしていたな。
じゃああの台で決定だ。
そうと決めたらすぐにその台へ向かう。
「やっぱり」
この台にはたくさん落書きがしてある。
よく使っている証拠だ。
残り五分で全員揃うだろう。
早くしなくちゃ。