無口な私の復讐劇
『あれはきっかけにすぎない』
矢田亜美咲達はそう思っているに違いない。
私のクラスでは完全にスクールカーストが出来上がっている。
勿論、トップは矢田亜美咲。
ルックスと人を支配する力。
勉強できないことを除けば、完璧な女だ。
その下には常に四人ついている。
学校一といっても過言ではない運動神経の持ち主、垣内詩織(カキウチシオリ)。
頭のきれる、松島涼花(マツシマリョウカ)。
部活はデ部かよってほどのデブ、学年一の力強さを持つ、北条則江(ホウジョウノリエ)。
そしてブリッコなところを除けば全てが平均女、上田キリナ(ウエダキリナ)。
さすが、矢田亜美咲は頭がきれる。
勉強面ではなく、ずる賢い。
下につける人は皆、どこかで戦力になる。
運動係では垣内詩織。
頭脳係では松島涼花。
力比べでは北条則江。
上田キリナは気が合うだけで、特に戦力にもならない予備だろう。
この五人がこのクラスの一軍。
ついでに二軍。
赤松仁愛(アカマツニナ)、千歳杏里(チトセアンリ)、佐藤純恋(サトウスミレ)はオシャレだけに特化している軍。
中西乃々華(ナカニシノノカ)、畑中優希(ハタナカユウキ)はレズかってくらい密着するのが好き。
石川ミイナ(イシカワミイナ)、加藤陽音(カトウハルネ)、渡辺柊奈(ワタベシュウナ)、田口好花(タグチコノカ)は特にこだわりもなく、ただ会話する内容に気が合うだけで一緒にいる。
その他四人が三軍。
入学式から一ヶ月。
イジメられることを予測していた私。