無口な私の復讐劇
「キャッ!」
「…いたっ……」
思っていたより威力が大きかった。
火はすぐに消えるようにしたから消化はしているけど、周りにガレキが沢山あって思うように動けない。
第二家庭科室に足りなかった道具を取りに行っていた先生が走って戻ってきた。
「こ、これはどういうこと!?
い、一体何があったの!?」
「亜美咲ちゃん達が…!
あの爆発の近くにいた…!!」
「なんですって!?
わ、私はガレキをどかしながら救出するから矢田さんと山田さんは他の先生方を呼んで!
それと、救急車と警察も」
「は、はい…!」
私は矢田月音の手を引いて職員室へ向かおうとしているのに腰が抜けているのか、動けなさそうだ。
「先生…!
月音さん、腰が抜けてるみたいで…。
私…ひ、一人で行ってきます…」
早く警察呼んで、五人がどうなっているか見たい。
職員室へ向かう途中、笑ってしまった。
「ウフフフフ…」
さぁて、プライドの高い一軍の五人だ。
もし死んでなかったとしてもあの爆発の威力とガレキじゃあ…。
大変なことになっているだろう。
フフフフフ…。
職員室で先生を呼ぶと教頭先生にすぐに通報してもらえた。
一方、家庭科室ではまだ救出作業をしている。
だいぶガレキがよけられ、誰かの腕や足が見えている。