無口な私の復讐劇


私も一応、検査入院ということで個室で入院。

精神的ショックが大きいだろうと個室にしてくれた。

北条則江は頭蓋骨陥没で未だに意識不明。

看護師さんの声がチラッと聞こえたが、植物状態らしい。

矢田亜美咲は右大腿骨骨折により、一生車椅子生活。

大腿骨が折れる時点でかなりの威力なのだが、骨折どころか、粉砕レベルほどだったらしい。

フフフフフ、嬉しくてたまらない。

死んでくれたらもっと嬉しかったのに…。

――――――トントンッ―――

「はっ…はい」

「病院食です。食べ終わったら返却、行ける?」

「は、はい。全然…大、丈夫です……」

「そう、じゃあよろしくね」

看護師さんだった。

「山田さん…」

「っひぇ!?」

矢田月音だ。

本気でびっくりした。

今までいたのか。

全く気づかなかった。

「ど、どうしたの…?」

「亜美咲ちゃんの意識は戻っているみたいだから、御見舞って言うのも何だけど…い、行かない?」

うーん、と困っている真似をすると、「嫌ならいいよ!」と気を使ってくれた。

でもこの大チャンス。

逃すわけには…。
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