無口な私の復讐劇
終わり
「昨夜未明、……会社社長の自宅から…高校の女子生徒と見られる生徒と、社長の…さんの遺体が発見されました。
女子生徒の身元は、…高校に通う山田笑優さん、十六歳。
警察の取材によると、胸を鋭利な刃物で一突きしていた模様。
近くのパソコンからは遺書と見られるような物や現場の状況からして、警察は自殺として捜査を続けています」
朝のニュースでこの事件のことがやっていた。
あんな簡単に死んじゃうとは…。
連続殺人してたんだからもっと手応えあると思ったのに…。
パパも見つかっちゃうなんて。
しかも昨日に限って恋人が来る日だなんて思ってなかったし。
通報されちゃったし。
私は仕方なく、亜美咲ちゃんの家に住むことになった。
ママも快く受け入れてくれた。
元はというと、パパが強引に私を引き取ったんだから。
「月音〜、晩ご飯よ〜!!」
「は〜い、今降りるね!」
するとテレビがついていて、新しい情報が手に入った。
「…これが女子生徒の遺書の内容です。
私は昨日まで七月十一日からクラスメイトを殺してきました。
ですが、自分がした罪の重さに今気づきました。
矢田月音さんの部屋に来た時、家族の温かみを感じました。
私はなんてひどいことをしたんだろうと。
そして、矢田月音さんのお父様をバラバラにしたあとだったので、死ぬしかないと思いました。
矢田月音さんがお茶を入れてくれている間にこれを打って死にます。
と書かれておりました。……」