私があげた七色と君にもらった虹色

「やっぱり。」

頬を膨らませてムスッとして言う彼に

「ごめんなさい。」

としか言えない。

「わ、正直だね。」 

"正直"その言葉が少し嬉しかった。


正直だね。なんて言われたことはない。初めてだった。

「ココロが綺麗なんだね。」


笑顔で言う彼に「そんなことない。」と否定できなかった。


私のココロの中は、どす黒い欲望だらけできっと、汚い。

「あ!」

突然声を上げる彼に、体がビクッとする。 


「僕はクラゲ。」
< 4 / 5 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop