君にあえたから
1
ある朝、セミが鳴く声で目が覚めた。
ゆっくり目を開けると大きな木が見える。

「ここはどこだろう・・・」

見渡すと、なるほど
公園のベンチで寝てしまったみたいだ。

「帰らなきゃ」
ピョンと勢い良くベンチから立ち上がる。

「・・・」
「家どこだっけな・・・」

「私・・・誰だろう?」

少女は呆然と立ち尽くした。
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