さようなら、きんいろ。




「でも、俺はなにより大切なものを得た」



ああ、わかったごと気がする。

きっと……ううん、確実に。

こいが正解、きょうちゃんの答えは、



「都と出会った」



都じゃなからんばだめっちゅうことたい。



心は沈むように重たく、そして息苦しくなってくる。



呼吸ってこがん難しかったっとかな?



気を紛らわすようにそんなことを考えていると、きょうちゃんがあたしの頭に手を乗せた。



「泣くな、真波」

「っ、ぅ」



 涙の雫はぽたぽたと、あたしの膝頭を濡らした。

慰めは優しいのに、胸が痛い。



だって、そがんやったら、



「う、うちたちの島じゃ、得られるっとは、なかと? 失うだけって、ね?」



しおからい海の香り。

あついぬくもりの小麦色の肌。

太陽に染められた金色に輝く茶髪。



うちはきょうちゃんが好いとぉ。

この島が、大好き。



ばってん、それじゃでけんと?






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