勘違いという恋の駆け引き



『…っ、ま、まって、…っ』


「待てない」


何度言っても待ってくれない
当たり前か、と思うけど
少し呼吸を整えたい
久しぶりの感覚に頭は真っ白
息は荒れ荒れで水分が欲しい


奥へ、奥へと探し求める優の指
膨らみの突起攻めに
私の身体の感覚は麻痺している

それだけならまだいい
それに輪をかけて、優の言葉責めに
あっという間にノックアウトだ



『ゆ、ゆぅっ…、もう、だめっ』


そう言うと離れていくのがわかった
けど寒さより身体の火照りが酷く
一向に冷めてくれない

やっと呼吸を整えれると思った瞬間
下半身がグッと持ち上げられた
えっ?と思ったと同時に
圧迫感を感じ、抑えていた声が漏れる

一つ漏れたら、もう制御不能
突かれる度に声は漏れ
何かに耐えるように
絡まった優の指をギュッと握ると
嬉しそうな顔をしキスを落としてくれた


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