勘違いという恋の駆け引き
「ーーしたいんだ、」
聞いてる?と覗き込む優
薄っすら開いた瞼
優の優しい笑顔が見えた
『…ごめ、ん。寝てた』
「こっちこそ、ごめん。相当無理させた」
そうだよ、
かなり酷かった
これでもかっ、てくらい焦らされ
やっと繋がったかと思えば
甘い、甘い捕食
何度も押し寄せる波に耐え…
いや、耐えられなかった
そして、全てが終わったと安堵すると
睡魔が襲ってきたわけだ
だから殆ど、優の話は届いてない
「少し、眠ろう」
そう言いながら抱きしめてくれる
優の体温がより感じられ
心地いい鼓動が子守唄のようだ
更に夢の世界へと引き込まれた
「藍、俺は本気だから。さっき言ったこと考えといて」
優が言い終わる前に
私の瞼は閉じてしまった