勘違いという恋の駆け引き

8




短い休み、
優と少しでも休みが合えばと思っていたが、この時期はかなり忙しいようで
全く会えない日々が続いていた

だが、前みたいな高圧的なメールもなく
時には電話をくれたりする
それが何よりも嬉しくて
つい、にやけてしまう


「で、そんなデレ顏してるんだ」


『ち、違いますよっ!やめてください!』


健太さんとのことがあって
少し距離を置いていた宮路さんだが
きちんと謝ってくれた
そんな宮路さんは大学院へと進むからと
バイト辞めることになっている
それが今日だ


「新しいバイト、取らないって言ってたね」


『そうみたいですね。店長が毎日出るみたいです。家に一人は寂しいって…』


苦笑いする宮路さん
店長には家族がいた…最近まで。
休みは家族を優先にしていたから
まさか離婚するなんて思いもよらなかった


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