勘違いという恋の駆け引き
陽菜の首は横に振られ黙ってしまった
どうやら答えが出たようだ
「優、お前ひでぇな。告ってもいないのに振られたじゃねぇか!」
ごめん、ごめんと優さんは笑っていて
つられて私も笑った
ごめん、とまた声がしたが
それは陽菜だ
『うん、行ってきなっ』
「藍、ありがとう!また連絡する」
陽菜は走って行ってしまった
なんだか嬉しくなる
頑張れ陽菜、とこころで応援しながら
陽菜の背中を見送る
「陽菜ちゃん、大丈夫だよ」
優しい優さんの声に
そうですね、と私は答えた
その後、三人でお弁当を平らげた
初めて聞いた絢斗の仕事
そして、優さんも
絢斗と一緒に働いているという
それまたビックリだ
確か優さんは一流企業に就職したと
絢斗から聞いていたからだ