勘違いという恋の駆け引き


送っていくよ、と言われてしまった私
一応、断りを入れたが
お弁当のお礼だと言って
お弁当バックを持ってくれた


絢斗は会社に戻ると言うから
またね、と絢斗と別れた


まさか優さんと二人で歩くなんて
夢にも思わず
少なからず緊張をしていた


『すみません、送っていただくなんて…』


「気にしないで。それに藍ちゃん一人で返す気にはなれなくてね」


ん?と何か引っかかったけど
優さんは行こう、と歩き出した
先ほどお弁当を食べた河川敷から駅まで歩いて10分
駅でサヨナラかと思えば
アパートまで送ってくれるという

電車に乗り四つ目の駅で下りる
駅から更に20分歩けばアパートだ
短大からアパートまで1時間掛かってしまうが、こればかりは仕方がない
少しでも安いところに住みた買ったわけで、短大へ行くときは自転車を活用する

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