勘違いという恋の駆け引き


それでも陽菜が幸せならいい、
私までニコニコしてしまう


「絢斗さんと優さんにお礼言っといて」


陽菜は授業が終わると帰って行った
コウちゃんの帰りを待つらしく
夕ご飯を作ると張り切っていた
何度も部屋には行った事があるらしいが
合鍵を貰ったのは初めてで
陽菜はかなり浮かれていた


いいな、


陽菜の幸せが羨ましく思ったが
だからと言って
私もあんな風になれるとは思わない
さて、バイトに行こうかと向かう

その途中、絢斗にメールを送る
【陽菜、上手くいったよ。ありがとうって!絢斗と優さんに伝えてって】


忙しいだろうと返信を待たずに
携帯を鞄の中に入れた
16時からのバイト
陽菜ののろけ話が意外と長かったな、と
思いながらも時計を見た
ヤバッと焦り走り出した

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