勘違いという恋の駆け引き
「男の嫉妬って、カッコ悪い。そう思ってきたけど…そんな余裕ない」
ニコッと笑う優さん
どう返していいかわからないけど
優さんは何か勘違いをしている
『あ、いや、違くて…トウ兄とは…』
説明をしようとすると
頬に触れられた優さんの指は
私の唇をなぞるように動かされ
私は言葉を発せられなくなった
「藍の肌、この唇…斗真さんに触れられたんだと思うだけで、どうにかなりそう」
あぁ、やっぱり…
違うと言いたいが
それすら出来そうにない
「俺の女になってよ」
以前にも言われた言葉だが
あの時よりも弱く聞こえるのは
気のせいか…
それでも、高圧的な言い方だ
私はそれが嫌い
例え年が離れていても、
年上だったとしても…
だから答えは…NOだ