勘違いという恋の駆け引き
『お疲れ様ですー』
ドアを開けて入れば
エプロンを装着している
男の人が立っていた
「おつかれ」
男女共有の控え室
ロッカーに荷物を入れ
指定されたエプロンを付ける
「藍ちゃんと二人だ、よろしく」
『あ、そうなんだ。よろしくね』
夕方から私はバイトをしている
もちろん、私が大好きな本に囲まれて
たくさんの本に囲まれた中で
ゆっくり本が読めるカフェ
ブックカフェはいつも静かだ
どこかのカフェみたいにコーヒー一杯で飲み放題なわけでは無いが
そこそこお客さんははいっている
私を含めてバイトは四人いる
午前中は主婦の人たちがホールを担当し
夕方からは私か、今日のバイト君で回っている
今日のバイト君は大学3年生
あまり一緒にならないが
長く働いているから頼りになる