勘違いという恋の駆け引き



「携帯鳴ってたからさ、悪いと思ったけど出た。陽菜ちゃん…て友達。休むってことは伝えといたよ」


そう言いながら携帯を渡してくれた
何勝手なことしてくれてんだよ、と思いながらも話す気力すらない今は感謝だ

携帯を手に取り
バイト先の店長にメールを送る

メールを送るだけで
こんなにも疲れるのかと、
相当、やられていることに気がつく



「ご飯、食べれそう?お粥にしたけど」


倒れこむようにベットに沈む私を
心配そうに覗き込む優さん


あー、こっちの問題もあったか…
面倒だと思いながらも行動に移す
起き上がろうとすれば
身体を支えてくれ
枕を背中に当て、座らせてくれる


『ありがと。……ところで、優さんは何でいるの?仕事は?』


平日の9時半
社会人なら会社にいる時間だ

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