勘違いという恋の駆け引き


猫が好きだなんて、
宮路さんは観察力が凄いな


私がキッチンへ戻ると
宮路さんは私にカップを差し出してきた
中を見てみると
動物ではなくカップいっぱいの
大きな向日葵


「藍ちゃんの印象」


それだけ言って
宮路さんは器具を洗い始めた
宮路さんから見た私は向日葵

なんだか恥ずかしくなる
いただきます、と呟きカップに口をつけた
別に告白されたわけじゃないのに
恥ずかしさが増して
その後、宮路さんと殆ど話す事なく
バイトを終えた


彼氏はいらない、とか言って
こういうことがあれば
やはり異性として意識してしまう事もある

だからと言って宮路さんを好きとかではなく、異性という意識が
やはり彼氏がほしいのかな?と
自分自身に問いかけるが
やはり違うな、と思ってしまう

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