勘違いという恋の駆け引き



優さんは入院することになった
目処は5日
単身者で、24時間面倒を見てくれる人がいない事で入院を余儀なくされた
肺炎になりかけていたという

次に目がさめる頃には
落ち着いていると言われ
その間に着替えなど取りに行くことにした

もちろん、絢斗の車でだ
車中、ただ無言
絢斗にとっては優さんがいないと言うのは、かなり痛いはず
どうするか、絢斗の頭の中は
グルグルと回っているのだろう


優さんの部屋に戻ると慌ただしく出たせいもあり、部屋の中が荒れていた


「泥棒でもはいったか?」


絢斗の言う通りだ
保険証や部屋の鍵を探すのに
色々な引き出しを開けてしまった
…で、結局
リビングの入り口の棚の上に鍵が、
保険証は鍵と一緒に置かれた財布の中に入っていた


優さんのシャツや下着、タオル
それと歯ブラシにシェーバーと
入院で必要だろうモノを鞄へ入れる


< 93 / 162 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop