また、部屋に誰かがいた
「佐藤さ~ん!銀閣寺さ~ん!」
「あ!あかねちゃん!よかった。無事だったんだ」
撮影クルーたちの元に合流したあかねの無事を見て、一同はほっと胸をなでおろした。しかし
「なぜカメラが突然、故障してしまったんだろう?」
この廃ホテル3階にある客室の一つに彼もいた。
「よし、これで撮影はできないし、やつらも帰るだろう」
そう呟く山根孝弘も地縛霊だった。カメラを故障させた彼は特に何もできない玉木と違って、こんな能力のある霊だった。
火災発生当時、50歳だった彼は知人や家族にも秘密にしていた「趣味」を楽しむため、このホテルに滞在していた。その趣味とは「女装」
化粧を施し、女性用下着を着用した彼は、一人で客室内の鏡の前で悦に浸っている最中に火事に巻き込まれてしまったのだ。
ピンクのレース付下着を着けた彼の姿は玉木どころじゃない「変態」そのもの。
「ああ…早く成仏したい…」
やがて撮影クルーたちはロケを諦め、撤収した。
廃ホテルに再び、静寂が戻った。
「あ!あかねちゃん!よかった。無事だったんだ」
撮影クルーたちの元に合流したあかねの無事を見て、一同はほっと胸をなでおろした。しかし
「なぜカメラが突然、故障してしまったんだろう?」
この廃ホテル3階にある客室の一つに彼もいた。
「よし、これで撮影はできないし、やつらも帰るだろう」
そう呟く山根孝弘も地縛霊だった。カメラを故障させた彼は特に何もできない玉木と違って、こんな能力のある霊だった。
火災発生当時、50歳だった彼は知人や家族にも秘密にしていた「趣味」を楽しむため、このホテルに滞在していた。その趣味とは「女装」
化粧を施し、女性用下着を着用した彼は、一人で客室内の鏡の前で悦に浸っている最中に火事に巻き込まれてしまったのだ。
ピンクのレース付下着を着けた彼の姿は玉木どころじゃない「変態」そのもの。
「ああ…早く成仏したい…」
やがて撮影クルーたちはロケを諦め、撤収した。
廃ホテルに再び、静寂が戻った。