また、部屋に誰かがいた
恐い体験をした優香ちゃん
それから20年以上が経ち
大人になっていた彼女は、東京で一人暮らしをしながら小さな劇団に所属して女優を目指していた。
そんな冬のある夜、彼女の部屋に泊まりで遊びに来ていた友人3人との鍋パーティー。
お酒も入って、将来の夢やアルバイト先の愚痴に始まり
恋バナまで
賑やかな女子会は夜遅くまで続き、
いつしか話題は定番の「怖い話」に移っていた。
あまり「怖い話」など知らなかった彼女は、
そのとき初めて第三者に
幼い頃に体験した「旅館に来た男女の客」の話をした。
「怖ーい!」
友人たちは優香の話に怖がり、彼女が、その反応に満足していると…
「違うよ…」
ふと、そんな声が彼女の耳に。
「え…!」
それを言ったのは彼女の目の前にいる友人たちではない。
じゃあ誰?
沸き上がってきた不安とともに、彼女にある記憶が蘇ってきた。
一組の男女の背後で
目から鼻から血を流し
鬼のような表情で
「優ちゃん…優ちゃん…」と言ってた恐ろしい女のひと
そうだ…
違う
そうじゃなかった
あのとき
聞いた声は
血まみれの恐ろしい形相で言ってた言葉は
「ゆるさん…ゆるさん…許さん…」
そして
さっき彼女に「違うよ」と告げた声は一体…
「部屋に誰かがいた」
それから20年以上が経ち
大人になっていた彼女は、東京で一人暮らしをしながら小さな劇団に所属して女優を目指していた。
そんな冬のある夜、彼女の部屋に泊まりで遊びに来ていた友人3人との鍋パーティー。
お酒も入って、将来の夢やアルバイト先の愚痴に始まり
恋バナまで
賑やかな女子会は夜遅くまで続き、
いつしか話題は定番の「怖い話」に移っていた。
あまり「怖い話」など知らなかった彼女は、
そのとき初めて第三者に
幼い頃に体験した「旅館に来た男女の客」の話をした。
「怖ーい!」
友人たちは優香の話に怖がり、彼女が、その反応に満足していると…
「違うよ…」
ふと、そんな声が彼女の耳に。
「え…!」
それを言ったのは彼女の目の前にいる友人たちではない。
じゃあ誰?
沸き上がってきた不安とともに、彼女にある記憶が蘇ってきた。
一組の男女の背後で
目から鼻から血を流し
鬼のような表情で
「優ちゃん…優ちゃん…」と言ってた恐ろしい女のひと
そうだ…
違う
そうじゃなかった
あのとき
聞いた声は
血まみれの恐ろしい形相で言ってた言葉は
「ゆるさん…ゆるさん…許さん…」
そして
さっき彼女に「違うよ」と告げた声は一体…
「部屋に誰かがいた」